男性なのに、女性のように胸が膨らんでしまう状態を女性化乳房と言います。見た目だけでなくしこりや痛み、乳輪の色味が女性的に変化する(ピンク色に変化する)など様々な症状を伴うので、お悩みの方はすぐにでも改善を望まれていることでしょう。ここでは、女性化乳房の原因と、当院での女性化乳房の治療実績をご紹介します。「治療すれば、見た目や苦痛をここまで解消できるのか! 」 。読んでいただけれたなら、きっとそんな風に感じていただけると確信しています。
女性化乳房は2種類存在します。1つは乳腺の発達が原因の真性女性化乳房と、もう一つは脂肪の蓄積が原因の偽性女性化乳房です。原因はそれぞれで異なります。
真性女性化乳房の原因
真性女性化乳房の原因としては、以下が考えられます。
- ホルモンバランスの乱れ:何らかの理由で、ホルモンバランスが崩れたときに、女性化乳房になることがあります。例えば肝機能が低下すると女性ホルモンが充分に分解されず、女性ホルモンが有意な状態になるのですが、このような場合は要注意です。またホルモンバランスの乱れは、思春期や更年期にもしばしば起こります。
- 薬剤の副作用:一部の高血圧の治療薬や胃薬、水虫薬、吐き気止め等、女性ホルモンに似た働きをする薬物は、副作用として女性化乳房を引き起こす可能性があります。
- 遺伝:女性化乳房には、遺伝が影響することもあります。
- 原因不明:真性女性化乳房の原因で実は最も多いとされているのが、特に原因が見当たらない特発性女性化乳房と呼ばれるものです。
偽性女性化乳房の原因
肥満によって胸に皮下脂肪がついてしまう場合と、生まれつき脂肪が蓄積されている場合の2つのケースが考えられます。過剰なエネルギー摂取に伴う肥満であれば、男性の場合、内臓脂肪がより沈着しやすくなるのが特徴です。ただ、中等度以上の肥満になるとバストにも皮下脂肪が付くようになります。
当院での女性化乳房の治療法
当院が行う女性化乳房治療の目的は、胸の見た目を男性として自然な形に整えることです。したがって、乳がんなど、他に治療する必要がある疾患がないことが大前提になります。そのため、治療前には必ず全例にエコー検査を実施しています。
その上で、他に治療を要する疾患がないことが確認されたら、バストの状態によって異なる治療法をご提案します。
真性女性化乳房の治療法
エコー検査で乳腺が確認されたら、乳腺摘出の手術を行います。手術時には、目立たないように乳輪のふちに沿って数センチ程切開し、そこから乳腺を摘出します。

偽性女性化乳房の治療法
偽性女性化乳房に対しては、ベイザー脂肪吸引を行います。ベイザー脂肪吸引は特殊な超音波を利用して、脂肪を周辺組織から遊離した上で吸引する最先端の機材です。このため胸部の線維組織を傷つけることがないので、吸引後に皮を弛ませるこなく、しっかり引き締め効果が期待できます。
女性化乳房の治療成果
治療を受けることでどういった効果が期待できるかをご覧ください。
この方は20代で、乳腺の発達と脂肪の蓄積の両方が確認された混合型女性化乳房の方でした。したがって、乳腺の摘出と脂肪吸引の両方を行っています。
皮下脂肪の蓄積が認められましたが決して太ってはおらず、それだけに余計に胸の膨らみが目立つという印象でした。
上段が術前で、下段が術後6ヵ月の様子です。違和感のない男性的なバストに生まれ変わりました。
女性化乳房の方の中で、原因が乳腺の発達だけにあるという方は、実は稀です。多くの場合、脂肪の蓄積も認められるので、本来は両方の治療が必要になります。しかし、女性化乳房を保険の範囲内で治療している医療機関の多くは、脂肪吸引までは行ってくれないことが多いようです。そうなると、見た目はどうしても不自然になります。この方も、もし脂肪吸引を行わなかったら、まん中だけがえぐれた不自然な形状になっていたかもしれません。
女性化乳房の治療は自由診療がおすすめ
「女性化乳房の治療目的は、見た目をキレイに整えること」。多くの方は、おそらくこのように考えていらっしゃるのではないでしょうか。だとしたら、是非私たちのような美容を専門に扱っているクリニックにお越しいただくことをおすすめします。
まとめ
- 女性化乳房には真性女性化乳房と偽性女性化乳房がある
- 真性女性化乳房は乳腺の摘出、偽性女性化乳房には脂肪吸引、混合型には両方の治療を実施
- 女性化乳房の治療は美容外科で受けるのがおすすめ